2006年12月30日

銀河に思う

中学生に天体の授業をした。今年は、冥王星の惑星除外の問題が話題になった。
冥王星が登場するSFも多く、「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」、 「美少女戦士セーラームーン」などに登場する。(最近アニメの話題が多いぞ)冥王星は発見されてから76年が経ち、最も遠い惑星ということである意味、神秘的な宇宙の象徴としても捉えられてきただけに何か夢が壊された思いがする。併せて、ふるさと銀河線が廃線になったのと重なり寂しいばかりである。列車に描かれた銀河鉄道999のメーテルと鉄郎の顔が悲しんでいるように見える。

授業が終わって、夜空を見上げるとオリオン座の三つ星が輝いている。その三つ星はミンタカ、アルニラム、アルニタクと呼ばれる。
中学生、高校生の頃、部活で遅くなって家に帰るとき、辛いことイヤなことがあっても空に輝くオリオン座を見つめていると「何でそんなことにくよくよしているのか」と問いかけてくる。すっと胸のもやもやも吹き飛ばしてくれた。そしてそらからいつでも見守っていてくれたように思う。すぐに見つけられるので安心感があるのだ。オリオン座に限らず、星座には神秘的な力があるかのようだ。

ギリシャ神話にはこうある。
巨人オリオン(オリオン座)は海の神ポセイドンの子だった。大変に力のある猟師だったが乱暴で困ったので、大地母神ガイアがさそり(さそり座)を使い、毒針で刺し殺した。その後2名とも天にあげられ星座となった。オリオン座は冬の間、空高いところで威張っているが、さそり座が東の空から上るとこそこそと西の空に沈む。さそりは名高い狩人オリオンを一撃で刺し殺したくらいであるから、天にあがっても監視つきである。さそり座が天上で暴れた場合は、隣にいるケンタウルスのケイロン(いて座)が射殺すことになっている。

また、オリオンの悲劇と呼ばれるこんな話もある。
狩猟の神であるアルテミスには、愛した男性がいた。ポセイドンの息子オリオンである。オリオンは、陸でも海でも歩くことができ、そして、大変な力持ちで太いこん棒を使用し野山の獣を狩り、ギリシア一番の猟師になっていた存在だった。
狩猟の神であるアルテミスとギリシア一の狩人であるオリオンは次第に仲良くなっていき、神々の間でも二人は、いつしか結婚するだろうと噂されるようになっていった。所がアルテミスの双子の兄であるアポロンは、乱暴なオリオンを嫌い、二人の関係をよく思わず、ことあるごとにアルテミスを罵った。だが、アルテミスの心を変えることは出来なかった。

ある日、アポロンはサソリに追われ海に逃れ頭だけを水中に出したオリオンを見つける。そして、アルテミスに『アルテミスよ、君は弓の達人だ。でも遠くに光る丸太を射ち当てることは出来まい。もし命中したなら、その腕前は本当に素晴らしい』とオリオンを指差したのである。あまりにも遠いため、オリオンと認識できなかったアルテミスは『私は確実に狙いを定める弓矢の名人。まぁ見てて』と、兄の言葉に弓を構え、狙いを定めて矢を射ったのである。数日後、矢の刺さったオリオンが浜辺にうちあげられる。そこで初めてアルテミスは自分の射った丸太がオリオンだと知る。愛する人を殺めてしまったアルテミスはひどく悲しみ、月の女神でもある彼女が、夜を照らすことすら忘れさせてしまうほどだった。打ちひしがれたアルテミスは、死者をも蘇らせる名医アスクレピオスのもとを訪ね、オリオンを生き返らせてくれるよう頼む。しかし、死人が冥府に来ないと秩序が乱れると冥府王ハデスが反対。アルテミスは最後の手段にゼウスに『父上、お願いです。私の最愛の恋人だったオリオンを空に上げてください。そうしたら私が銀の車で夜空を走って行く時に、いつもオリオンに会えるから』と頼む。そしてゼウスもその願いを聞き入れ、オリオンを空高くにあげ星にさせる。そして彼がオリオン座として天に上がったそこは、ちょうどアルテミスが夜空を照らすために月の小舟をはしらせる通路にあたるところだった。アルテミスがいつも恋人オリオンの姿を見られるようにと…。

そして、その後アルテミスは銀の車(月)にのって夜空を散歩するたびに、オリオンに会いに行くと言う(月は公転運動でみかけの位置を毎日かえる。一日に約13°ずつ東へ移動して、一か月に一度はオリオン座のすぐ上を通る。月の女神アルテミスは今も月に一度のオリオンと会うのを楽しみに星空をまわり、夜を照らし続けると言われている)。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

授業の話に戻るが、銀河系の直径は10万光年あるといわれている。1光年とは、光の速さで1年かかるいうこと。光の速さは、宇宙の真空中において 299,792,458 m/s(≒30万キロメートル毎秒)。「1秒間に地球を7周半回る速さ」ともいわれる。光の速さで動く宇宙船でも10万年かかるという距離。もう想像を絶する距離である。

地球から太陽までは、1億5000万キロメートルある。光でも500秒(8分以上)かかる距離だ。いま届いている光は8分以上前に発せられた1億5000万キロメートル離れた宇宙から来た光ということ。当たり前の日常が、考えてみれば有り難いと思える。
そして、この地球に生命が存在できるのはこの距離のおかげである。これ以上太陽に近いと気温が高すぎ、これ以上離れると気温が低すぎていずれも住むことはできないだろう。
また、大気と水が存在すること。
まさに地球にこうして、生命が存在できるのは宇宙の配置で考えても奇跡的なのである。

宇宙のロマンと感謝を抱き、再びオリオン座を見つめる。
ニックネーム uzak at 14:50| Comment(0) |

2006年12月27日

今年の漢字「命」

財団法人日本漢字能力検定協会が全国公募した今年(2006年)の世相漢字は「命」に決定した。

その主な理由は以下の通りである。
1.親王「悠仁さま」ご誕生
 秋篠宮紀子さまが約40年ぶりに親王「悠仁さま」をご出産。日本中が祝福ムードに包まれた。 
2.自殺の多発
 いじめによる子供の自殺をはじめ、生活苦による高齢者の自殺など自殺のニュースが相次ぐ中、履修問題の責任をとって校長も自殺したことが理由の大半を占めた。
3.痛ましい事故・事件の多発
 飲酒運転による交通事故死、虐待による殺人事件、竜巻など自然災害による突然の死、そして、ペットの大量処分などに心を痛めたという意見も多く見受けらた。
4.命に不安を覚える出来事の多発
 北朝鮮で核実験が行われたことや、医療制度改革による高齢者の医療費負担の増大、臓器移植問題、医師不足など、命に不安を覚える出来事が数多く挙げられた。
第2位以下の漢字は順に、悠、生、核、子、殺、球、心、新、絆と続く。
(財団法人日本漢字能力検定協会)

痛ましい事件等が多く、本当に「命とは何か」を考えさせる一年になった。そのなかでも親王「悠仁さま」ご誕生の話題は数少ない明るい話題として救われる。
第2位以下の漢字を見ても同様の思いが感じられる。
いじめにより自らの命を絶つひとがいれば、自分の命と真剣に闘っているひとがいる。

今こそ、国民一人ひとりが「なぜ、生きるのか」ということを考えなければならないのではないか。その上にどうしていけばいいのかという具体的な方向性が出てくるだろう。
国をよくしていく鍵は、教育と家庭にあるのではないかと思う。

生きているということは辛いことがある。これは事実だ。物事を前向きに考え、どう自分に折り合いをつけていくのか。真っ正面から「命」について向き合おう。

ひとは、生きているのではない。
生かされているのだ。

こう考えられたとき、未来は変わっていくだろう。
ニックネーム uzak at 17:57| Comment(0) | 人生